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オークヴィレッジ(株)

岐阜県 林産物

日本の資源を有効活用。 木のぬくもりに包まれる暮らしを提案。

伝統的な木造建築をベースに、あたたかみのある空間作りを目指し、設計から施工まで一貫して手掛けている。

伝統的な木造建築をベースに、あたたかみのある空間作りを目指し、設計から施工まで一貫して手掛けている。

事業内容

岐阜県の林業者が、各地の林業者と提携して広葉樹や間伐材を用いた家具クラフト等の製造販売と、家具・小物・アロマ等をセットにした空間の企画販売を行う事業

解説図

オークヴィレッジ (株)

オークヴィレッジ (株)

〒506-0101 岐阜県高山市清見町牧ケ洞846番地
TEL:0577-68-2244 FAX:0577-68-2219 
https://oakv.co.jp/index.html

国産木材にこだわり、持続可能な循環型社会を目指す。

無垢材の強度を活かすために、飛騨の匠の伝統技術が光る。

無垢材の強度を活かすために、飛騨の匠の伝統技術が光る。

岐阜県の飛騨高山に工房を構えるオークヴィレッジ(株)は、「100年かかって育った木は100年使えるものに」という理念を掲げ、国産の無垢材にこだわった家具や木製品を製造・販売している会社だ。

素材となる木はナラやクリ、カバといった広葉樹で、6万坪程に広がる自社所有の森や、連携する全国各地の林業者から調達している。一昔前、それらの木は雑木と呼ばれ、大部分が薪やチップにしか使われなかった。しかし同社は、重くて硬い広葉樹の、強度が高く傷がつきにくい特性に着目。内装や家具材として使えば耐久性に優れた製品ができるため、主な原材料としてこだわり続けている。

他の大手家具メーカーが安価な北米の木材を輸入する一方、同社は日本の国土の約7割を占める森林の資源を有効活用することで、林業の活性化や循環型社会の実現を目指している。さらに、十数年で腐食する金属などを使わない工法で経年劣化を防止。手に取った人が長く愛着を持てるものを作る姿勢も同社のこだわりだ。創業当初は家具や小物が中心だったが、購入者から店舗の内装についても相談を受けたことがきっかけで、30年程前から本格的に木造建築にも取り組んでいる。

国内外で木の魅力を伝え続けるために。

木目を生かした拭き漆塗仕上げのお椀は、長く使うために修理や漆の塗り直しも推奨している。

木目を生かした拭き漆塗仕上げのお椀は、長く使うために修理や漆の塗り直しも推奨している。

現在国内では、50年100年経った建物は、老朽化を理由に壊され続けている。しかし、伝統的な構法で建てられた日本の木造建築であれば、時間を経て深みのある建築物になるため、今の生活スタイルに合った家にリフォームが可能だという。同社はこの実例を広めるためにリノベーション事業にも着手し、古民家再生などの事例を増やしている。

また、多くの日本人に国産無垢材の素晴らしさを知ってもらうため、講演活動や育林活動などに力を入れている。幼い頃に木の良さを体感できるよう、学校や幼稚園などの建築にも意欲的だ。実際に建てた名古屋市の木造保育園では、子どもたちが木に抱きついたり裸足で遊んだりと、木のぬくもりに包まれた空間を存分に楽しんでいる。

国産無垢材で造られる家具や小物、建築物は多少値段がはるかもしれない。しかし、素材や工法にこだわり、購入者が大事に扱うことで、家族代々で愛される逸品となる。この魅力を国内だけでなく、海外にも伝えられるような環境作りも同社の次のビジョンだ。まだまだ課題は多いものの、和食のように、日本の木の文化が世界遺産に登録されることを目指し、木が秘めている可能性や素晴らしさを広めていきたいという。

代表取締役 上野 英二

オークヴィレッジ (株)代表取締役 上野 英二

飛騨高山を拠点に、お椀などの小物から家具、建築にいたるまで、日本に伝わる木の文化を現代に再現。自然との共生をモットーにモノ造りに取り組む。

2016年2月 現在