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香取プロセスセンター(株)

千葉県 野菜・花き

畑直送の新鮮野菜を、 カット加工で周年供給。

野菜サラダ

ローソンにも供給されている新鮮カット野菜。

 

事業内容

 

千葉県香取市の農業者が地元の加工業者と連携し、地元産の野菜を中心とした青果の選果・販売、業務用カット野菜の製造・販売、漬物の製造・販売を行う事業

香取プロセスセンター(株)

香取プロセスセンター(株)

〒287-0024 千葉県香取市福田495

TEL:0478-59-1200

消費地に近い立地を生かし規格外の農産物を有効活用。

サイコロ状の人参

サイコロ状にカットされた人参はスープなどに使われる。

香取プロセスセンター(株)は、(株)ローソンファーム千葉、(株)漬物工房彩と千葉県香取市で三百年続く(株)芝山農園が共同出資し2014年に設立された。同社はカット野菜の製造・販売と青果や漬物の販売事業を行なっている。代表の篠塚氏は、野菜の生産・販売を手掛けている(株)ローソンファーム千葉の代表も兼任しており、生産拡大と共に増加する規格外農産物の有効活用と、周辺契約農家の高齢化に伴う出荷業務負担への対策を目的として本事業を立ち上げた。

高齢化や夫婦共働きなどライフスタイルの変化による簡便化志向が高まり、拡大傾向にあるカット野菜。近年、外食産業やコンビニエンスストアからの業務用カット野菜に対する需要は伸び続けている。同社では人参、大根、キャベツ、小松菜などを取り扱い、さまざまなカット方法でミリ単位の細かいニーズに応えている。主にカップサラダや漬物の製造工場向けに卸しており、一番の強みは自社生産の野菜を加工しているため、生産品目やキャパを見ながら稼働率の調整ができることだ。また、消費地に近いので物流コストの削減や、市場などを通さずに販売できるため、消費者に接する方々と直接話ができるのも利点の一つである。

原料自社生産の強みを武器に最終製品を作るメーカーへ。

人参

通常の青果品と同じ品種で、加工用に歩留まりの良い太く大きいものを作っている。

農業に可能性を感じ20歳で(株)芝山農園に就農した篠塚代表。企業の農業参入がニュースを騒がしていた時期でもあり、産業化へと変化する農業をビジネスチャンスと考えたという。その後、グループで使用する青果物の安定調達を目指すローソンと共に、全国第1号となる(株)ローソンファーム千葉を2010年に立ち上げ、代表取締役に就任した。現在、圃場は約23ha、ハウスは50棟。元々は青果がメインだったが今では加工野菜販売が上回り、急激に取扱量が増加し圃場も拡大した。

最新鋭のマシンで1日10tのカット加工を行う、香取プロセスセンター(株)の設立により大きく変わったのは、出荷の段取りと経営が安定したことだ。以前の青果取引に比べ、加工野菜での受発注はある程度一定に保たれている。さらに、旬の時期が異なる北海道や九州などのローソンファームから産地リレーで原料供給を受け、出荷の通年安定化を図っている。

同社の事業は、サラダ用野菜の一次加工が主であるが将来的にはメーカーとしても機能することを目標としている。篠塚氏は、この土地ならではのオリジナル商品を徐々に増やして地元のスーパーなどと連携し、地域での事業展開にも取り組んでいきたいと意気込みを語った。

篠塚 利彦氏

香取プロセスセンター株式会社 代表取締役 篠塚 利彦

農業に将来性を見出し、父親が設立し兄2人があとを継いでいる(株)芝山農園に20代で就農。現在は(株)ローソンファーム千葉と香取プロセンスセンター(株)の代表を務める。

2019年1月 現在