静岡県 畜産物
良質な生乳だけを使った 安心安全で美味しい牛乳。
地元・富士宮の酪農家たちの誇りと希望が詰まった乳製品。
静岡県富士宮市の酪農家が、地元産生乳を原材料とした牛乳・乳製品を製造・販売することで、畜産物の地産地消及び付加価値向上を目指す事業
高い品質レベルをクリアした牧場で飼育される牛の生乳は最高品質。
富士の国乳業(株)は、静岡県富士宮市の酪農家や農業者団体が集まり、それぞれが出資し「酪農家が作った牛乳ブランド会社」として、2016年に設立された。地元の牧場で搾乳された生乳を用いた牛乳・ヨーグルトを製造し、牛乳は主に学校給食向けに販売している。
富士宮市は県内でも有数の酪農が盛んな地域だが、市内に牛乳の製造工場がなかったため、市外から牛乳を仕入れていた。そこで、地元産100%の牛乳を子どもたちに提供し地域の食材に誇りを持って欲しいという想いと、酪農を活性化させたいという機運が高まり富士宮ブランド牛乳の構築に至った。
子どもたちに安心安全で美味しい牛乳を届けるため、トレーサビリティを確保し、生産・加工・流通の各過程での検査とデータ分析により、徹底した品質管理を行っている。さらに、一般的に市販されている牛乳の多くは、高温短時間殺菌で製造されているが同社では、80℃3分の中温殺菌を取り入れ、牛乳本来の風味を生かした製法にこだわっている。その味わいは、ほんのり甘くすっきりと飲みやすい。学校の牛乳が美味しくなったとの声も多い。
衛生的でストレスのない環境で、のんびりとくつろいでいる乳牛。1日に朝と夕方2回搾乳される。
約4700m2の敷地に造られた、富士の国乳業(株)の加工場は、日量7tの牛乳を製造し、地元の小中学校に合計3万2千パック納入している。供給している酪農家は、関東生乳品質改善共励会において、関東地域2,300件を対象に品質成分検査を行い、上位にランク付けされる酪農家のみで構成されている。
集乳するタンクローリーには、サンプル採取用の機器が取り付けられ、その日のうちに栃木の検査センターに送られ、翌日その結果をチェックできる。また、牛乳を充填したパックは、微生物の検査結果がわかる48時間冷蔵庫に保管され、その間にも別の検査を行い、万全の状態を確認できてから、ようやく出荷の運びとなる。この厳しい品質基準をクリアしているからこそ、他に例を見ない最高品質の牛乳を実現している。
今後は、牛乳やヨーグルトの市販を考え、直販売所での販売や近隣スーパーへの販路拡大を進めており、さらには、保育園や市立病院などへの納入も計画している。ふるさと納税の返礼品にも採用され、最高品質の牛乳づくりに取り組み続ける同社は、順調に認知度を高めている。
1日1回タンクローリーが生産者を回って生乳を収集し、プラントに運び込む。
集められた生乳はまず検査を行い、クリアしてからプラント内タンクに搬入。
殺菌方法は80℃で3分。中温で時間をかけた分だけ美味しい牛乳になる。
牛乳パックに充填した後、検査完了の48時間後に出荷される。
厳しい供給条件をクリアし、富士の国乳業(株)を支える酪農家の皆様
佐野牧場の代表も兼務している。徹底した牛舎の衛生管理に定評があり、2012年農場HACCP第一期認証を取得。牛のストレスを軽減し健康管理に努め、最良の乳牛を飼養している。今般、富士宮の酪農を守るため、ブランド牛乳の構築に取り組む。
2018年12月 現在