北海道 果物
果物王国の恵みを活かして。 次代へ受け継ぐワイナリー。
醸造所地下のワインセラーは一般公開されており、テイスティングも楽しめる。
北海道のぶどう生産者が、地元産ぶどうを原材料としたワインの醸造・販売を行うとともにワインを楽しむことができるレストラン・物販店等を運営し、パートナーの販路や広告宣伝力等を活かして販路拡大を行うことで、原材料の付加価値向上を 目指す事業
仁木の街並みを見下ろせる丘陵地で、風土を活かしたブドウを栽培。
北海道積丹半島の付け根で隣接し合う、余市町と仁木町。両者は道内でも比較的日照時間が長く、上質な水と土に恵まれ、高い栽培技術を持つ農家も多いことからフルーツ王国として有名だ。特に、朝夕の寒暖差によって色鮮やかで高糖度に育ったブドウは、果実味豊かで芳醇なワインへと姿を変える。㈱NIKIHillsヴィレッジは、余市・仁木町の美しい景観を一望できる丘に7万2000坪の土地を購入。この土地の風土を活かした本格ワイン醸造によって、農家の所得向上及び地域活性を目指している。
ワイン用ブドウの国内最大生産地として古くから歴史を築いてきた余市・仁木町。そうした実績を活かして、同社は原料も醸造も地域に根ざしたワインで新しい町づくりを推進。仁木町に構えた自社ワイナリーで、ブドウを収穫後即時に仕込み、この土地でしか表現できない味を追求している。また、高齢化に伴う後継者不足の改善にも重きを置く。ワイナリーで雇用を創出することで若者を積極的に受け入れ、農業での地域創生を次世代にもつなげていきたいと意気込んでいる。
醸造所外観。搾汁、発酵から熟成、瓶詰めまで一貫して取り組む。
美味しいワインを飲みながら、見渡す限り続くブドウ畑の絶景を楽しむ。そんなワインツーリズムの魅力を発信していくことも目標であると、同社代表の石川氏は語る。石川氏は総合広告企業DACグループの代表も兼任しており、長年培った観光広告事業やインバウンド事業のノウハウを活かすことで、国内外から多くの集客を見込んでいるという。
現在、醸造所と貯蔵庫のほか、さまざまな施設の開業準備が進められている。観光客の宿泊施設や地元食材を使った飲食店、果物農園など多岐に渡り、特に1万坪を超えるイングリッシュガーデンはワイナリーを象徴する存在だ。四季折々で表情を変える空間は訪れる人の心を癒し、子どもから大人まで楽しむことができる。また、敷地内の広大な森の再生事業も始動。地元の資源や特色を活かしたワイナリー全体のグランドオープンは、2018年を予定している。
同社が最終的に目指すのは、カリフォルニアのナパバレーに習った、「余市川ワインバレー」の確立だという。世界有数の大パノラマが広がるこの土地に、多数のワイナリーの開業を計画。「余市・仁木ワインツーリズムプロジェクト」と銘打ち、観光地としての成長を一層推し進める。同社は今後も高い志と実行力で、多くの人々を魅了するワインバレー構想に取り組んでいく。
C.W.ニコル氏協力のもと、余市・仁木の広大な自然を活かした森林再生事業や、ナチュラルガーデンの建設計画も進行中。
総量約15トンの白ワイン用タンク。熟成期間は10年間を予定している。
[HATSUYUKI]
ワイナリー初醸造の白ワイン。糖度の高いケルナーを使用し、本来の風味を活かすため、余分なものは一切加えず熟成。
広告会社、農業法人、社団法人で構成されるDACグループの代表取締役社長を兼任。経営者、冒険家、教育者、社会活動家として幅広い分野に従事。ワイナリー事業で余市・仁木の地域活性に取り組む。
2016年11月 現在