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(株)岡崎牧場

宮崎県 畜産物

酵素が引き出す芳醇な旨味。 宮崎生まれのパイン牛。

直営の「岡崎牧場焼肉店」で提供されるパイン牛。噛めば噛むほど旨味を感じる味わいにファンが多い。

直営の「岡崎牧場焼肉店」で提供されるパイン牛。噛めば噛むほど旨味を感じる味わいにファンが多い。

事業内容

宮崎県の肉牛生産者が、独自の方式で肥育して差別化した黒毛和牛を、生食用牛肉等に加工・販売することにより、畜産物の付加価値向上や販路の拡大を目指す事業

解説図

(株)岡崎牧場

(株)岡崎牧場

〒880-0834 宮崎県宮崎市新別府町雀田1185番地 宮崎中央卸売市場内

TEL:0985-31-1745

経産牛に新たな価値を。秘密はパイナップル酵素。

約8~10ヶ月間、経産牛を独自飼料で育てることで味わい深い肉質に高めていく。

約8~10ヶ月間、経産牛を独自飼料で育てることで味わい深い肉質に高めていく。

温暖な気候と豊かな自然に恵まれた宮崎県は、国内屈指の黒毛和牛の産地として有名だ。(株)岡崎牧場は、その和牛の中でも安心・安全で高品質な経産牛の肥育・販売に特化した事業に取り組んでいる。
従来、経産牛は安価だが赤身が多く、肉質も固いと業界内では低く評価されていた。しかし、同社はパイナップル粕を独自配合した飼料で約8~10ヶ月間再肥育することで、その常識を覆した。パイナップルに含まれる分解酵素が肉質を柔らかく変化させ、旨味や甘味を最大限に引き出すことに成功。安くて美味しいオリジナルブランド、「パイン牛」として、主に直営の精肉店や飲食店で提供している。
経産牛は育ってきた環境によって肉質に個性が出るため、必ず各店の責任者が一頭一頭味を確かめるという。肉質や部位によっては、メンチカツやハンバーグなどの加工品に活用する。適材適所を見極め、一頭まるごと最も美味しい状態に仕上げる職人技も同社の強みだ。

こだわりの製法で安心・安全な高品質をキープ。

肉の旨味を凝縮させたドライエイジングビーフ。近年のブームも後押しし、各地の飲食店から引き合いを受けている。

肉の旨味を凝縮させたドライエイジングビーフ。近年のブームも後押しし、各地の飲食店から引き合いを受けている。

近年の需要向上に応えるため、同社は最新設備を導入し、骨付きのドライエイジングビーフとユッケ用生肉の生産にも着手している。その製造方法にも独特のこだわりが光る。ドライエイジングビーフは、ロース肉を骨が付いたまま、枝肉の状態で約30~40日間熟成する。業界的には比較的短いとされる熟成期間の理由は、熟成肉ならではのナッツ臭を適度にまろやかに香らせるためだという。熟成が終わればすぐにカットし冷凍することで、味と品質の最適な状態を維持している。ユッケ用生肉は、菌を排除するため生産過程の衛生管理を徹底。加工場への菌の侵入を防ぐほか、各道具も工程ごとに殺菌場所を分けているという。生肉の可食部はカットした後瞬間冷凍を施し、真空パックの状態で各地の飲食店やインターネット販売業者へ出荷。全国的に合格基準の厳しい食用生肉製造を実現している。
同社は今後、次なる事業展開として、仔牛の繁殖のため約2200坪の放牧地をつくる構想を描いている。牛にとってストレスの少ない環境で繁殖を促進するとともに、経産牛の全国的な出荷拡大を目指すという。経産牛の可能性を生み出した同社は、今後も新しい挑戦に意欲的だ。

代表取締役 岡崎 芳次

(株)岡崎牧場代表取締役 岡崎 芳次

1989年、(有)岡崎牧場を創業し肉牛肥育や飲食店経営に従事。2012年、独自飼料で脂育を行う「パイン牛」の商標を取得。2014年、屋号を株式会社に変更。食用生肉や熟成肉の製造にも着手し、経産牛の付加価値向上に取り組む。

2016年11月 現在