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(株)ジャパンアグリイノベーション

茨城県 野菜・花き

農家の未来を担う、 新鮮野菜の通年安定供給。

青々と新鮮な白菜畑。雨や鳥の被害を受けやすいため、栽培には熟練した知識と技術が欠かせない。

青々と新鮮な白菜畑。雨や鳥の被害を受けやすいため、栽培には熟練した知識と技術が欠かせない。

事業内容

茨城県の野菜農家が関東・四国・九州の生産者と連携して、契約栽培によりトレーサビリティーが明確な野菜等の周年出荷等を実現し、集荷・加工業者への販売力・価格交渉力の強化を目指すもの

解説図

(株)ジャパンアグリイノベーション

(株)ジャパンアグリイノベーション

〒306-0103 茨城県古河市長左エ門新田990-3
TEL:0280-78-1282 FAX:0280-78-3625
HP:http://www.japan-agri-innovation.co.jp/

契約農家の連携体制で国内農業の発展を後押し。

出荷準備中の野菜。作付け前の発注により、安定した取引を実現している。

出荷準備中の野菜。作付け前の発注により、安定した取引を実現している。

㈱ジャパンアグリイノベーションは、関東・四国・九州の5軒の農家を主体とした業務用野菜の流通会社だ。全国の野菜生産者と連携し、産地リレーによる通年安定出荷体制の構築に取り組んでいる。

この連携体制は、同じ野菜を扱う農家同士の関係構築にも一役買っているという。例えば、ある農家が豊作の場合、余剰分を他の農家が買い取って売る。逆に不作の場合も同じように他の農家に協力を求めるなど、全国で助け合いの輪を広げることができるのだ。

同社代表の本田氏によると、作付けをしている時に出荷時の収益を十分把握できない農家は実のところ少なくないそうだ。そんな状況を鑑み、元々茨城県で農産物の仕入れ・販売会社を運営していた本田氏は同社を設立。全国各地の農家へ契約栽培を提案し、販売先が決まっている受注生産型のビジネスを推し進めることにした。同社立ち上げに合わせて世代交代を行う契約農家もあり、その平均年齢は30代と若い。農業の未来について共通の問題意識も持っているため、新しい試みにも意欲的だという。

農家一体で取り組む品質・生産力の底上げ。

主に業務向けの野菜なため、状態を見極め細心の注意を払う。

主に業務向けの野菜なため、状態を見極め細心の注意を払う。

同社は現在、レタスが通年出荷できる体制を整えている最中だ。レタスは傷みやすく、通常約3~4日しか保存できないのが一般的である。そこで同社は数年前より、適切な生育環境や冷蔵環境のほか、収穫のタイミングと保存性を高める方法を各農家と研究。徐々に結果も出始め、品質を保ちながら1週間以上の保存が可能となった。国内市場では安価な外国産も流通しているが、3週間前に発注をして日本に入ってきても検疫を通らない場合があるという。その点、保存性を高めた国内産を増やすことができれば、通年安定供給の実現と共に消費者のニーズにも応えられるのだ。

本田氏は野菜の販売先を、共に産地を育てていくパートナー企業と捉えている。また、農家側にも販売先を育てていくという気持ちを持ってもらい、両社の橋渡し役を務めることも同社の使命であると語る。今後はそんな思いを理解し合える全国各地の農家と連携すると同時に、既存の契約農家の出荷量も伸ばしていくつもりだ。長野県では5年をめどに3倍~5倍、九州・四国の方では来年辺りから2倍の出荷量を目指し、通年供給に磨きをかけていく。着々とシェアを伸ばすことで全国的な知名度を上げ、365日いつでも新鮮な野菜が食べられる未来を実現したいという。

代表取締役 本田 量規

㈱ジャパンアグリイノベーション代表取締役 本田 量規

農産物の仕入れ・販売を行う有限会社サンワアグリビジネスの専務を務めながら、次代の国内農業の発展と安定を実現するべく2014年同社を設立。

2015年6月 現在