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(株)どさんこミュゼ

北海道 畜産物,野菜・花き

馬とのふれあいで紡ぐ、 人と自然の新しい未来。

大自然の中を馬と一緒に旅するネイチャーホースライディングでは、馬との距離を縮めることから始め、お互いの信頼関係を築くことを大切にしている。

大自然の中を馬と一緒に旅するネイチャーホースライディングでは、馬との距離を縮めることから始め、お互いの信頼関係を築くことを大切にしている。

事業内容

北海道の生産者が、自らが運営を行う体験型観光施設を活用し、乗用馬の調教・販売、道産野菜を活用した加工品の販売・飲食店の運営を行う、農観連携による道南の地域活性化事業

解説図

(株)どさんこミュゼ

どさんこミュゼ(株)

Paard Musee(パド・ミュゼ)
〒041-1351 北海道亀田郡七飯町字東大沼294-1
TEL:0138- 67-3339
HP:http://www.paardmusee.com

洋菓子 BEURRE(ブール)
HP:http://www.facebook.com/beurre.hakodate/

地域の新たな歴史を縁ある在来馬と共に。

牧場名は、“Paard(オランダ語で在来馬)”と“Musée(フランス語で美術館)”の組み合わせ。

牧場名は、“Paard(オランダ語で在来馬)”と“Musée(フランス語で美術館)”の組み合わせ。

どさんこミュゼ㈱は、「馬」をテーマに「人が自然と動物と協働する新しい未来」を目指し、北海道亀田郡七飯町で多角的な事業に取り組んでいる。主な舞台となる自社の牧場「Paard Musée(パド・ミュゼ)」では、「牧場の暮らし」「森の暮らし」「農園の暮らし」の3つをコンセプトに、大自然の中で生き物本来の暮らしや文化を体験することができる。

 ここで暮らす馬の一部は福島で被災後に行き場をなくした馬だが、その多くが函館にルーツを持つ「どさんこ」という在来馬だ。この馬種は、世界的にも珍しい森林性で、背が低いうえに上下に揺れず使役馬に適し、初心者にも乗りやすいのが特徴。全体的に頭数低下が懸念される在来馬の中でも維持がしやすい数少ない種類だという。

 七飯町には、北海道の開拓時代に大きな役割を果たした農業試験場(七飯官園)が存在した。そんな歴史ある土地で、当時も活躍した「どさんこ」を積極的に保護し、地域の資源を尊重し活用することで、「21世紀の開拓」に取り組みたいと同社代表の宮本氏は語る。

3つのコンセプトで提案する、人と森、生き物との繋がり方。

明るく清潔感の溢れる廐舎で、愛情を込めてじっくりと馬を育成。

明るく清潔感の溢れる廐舎で、愛情を込めてじっくりと馬を育成。

 コンセプトの一つである「牧場の暮らし」では、馬との出会いや触れ合いによる、ホースセラピー、馬搬、健康乗馬などのプログラムを提供する。森の中で火山や草原を背景に、のびのびと過ごす馬の風景は珍しく、海外から写真を撮りに来る旅行者がいるほどだ。

 「森の暮らし」では、持続可能な森づくりに取り組む。資材等を運ぶ際は、化石燃料を使わず馬搬を行うのも同社ならではだ。子どもも参加できるワークショップは、馬と触れ合いながら森林教育ができると好評を博している。

 「農園の暮らし」では、自然や生き物が本来持つ力を生かし、人や機械の力に極力頼らない農業にこだわる。採れた農産物は地元農家の食材と共に直営レストランなどで使用し、地域全体のブランド力向上に努めている。直営洋菓子店「BEURRE(ブール)」では、北海道産のバターをたっぷり使用した「函館バターゴーフレット」が、函館の新銘菓として盛り上がりを見せ始めているという。

 同社は今後、放牧区の見下ろせる丘に長期滞在型の宿や飲食店を開業し、「ヴィレッジ」構想を描いている。また、東南アジアの山岳地帯へ馬を派遣することでの農業支援も検討中だ。由緒ある土地と資源に付加価値を着け、人と自然を繋げて未来をつくりだす活動は、日本だけでなく世界にも受け入れられていくだろう。

代表取締役 宮本 英樹

どさんこミュゼ(株)代表取締役 宮本 英樹

新聞記者を経て、NPO法人「ねおす」の設立に参画し、1次産業者の所得向上を目指した商品開発等を担当。その後、馬を用いた体験・教育事業を行う㈱流山を設立。JRの施設を利用した福島の被災児童受け入れ活動にも携わる。

2017年3月 現在