山口県 林産物,野菜・花き
毎日採れたて。 新鮮なシイタケを 通年供給。
看板商品の生シイタケは大きく肉厚で食感が良く、他社製品よりもクセが少なく食べやすいと人気。
山口県のしいたけ生産者が、周辺農家等と連携し、大手スーパー・量販店等への新たな販路拡大により、生産から加工・販売へと繋がるバリューチェーンを形成することで、原材料野菜の付加価値向上を目指す事業
〒754-0211 山口県美祢市美東町大田5392-4
TEL・FAX:08396-2-0015
http://sunmine.co.jp/
シイタケの生産は県内でも屈指の量を誇り、年間88トン程にものぼる。
㈱さんまいんは、山口県美祢市で菌床シイタケの生産加工を行っている。同社の始まりは、もともと精密機械部品製造を営んでいた㈱サンエイ興業が、新たな事業の柱として着手したことだった。倉庫や輸送用に利用していたコンテナを活かしてシイタケの計画生産に取り組んだところ軌道に乗り、さらなる増産と販路拡大を目指して同事業を分社化、㈱さんまいんが設立された。
保冷性のあるトレーラー用コンテナを使用した生産計画管理システムにより、コンテナごとにシイタケの成長条件をコントロールできるため、季節に左右されず安定供給が可能となる。また、中古のコンテナを利用しているので初期費用が安く、温度調節もエアコン一台で十分なため、ランニングコストも抑えられるという。このようにメリットの多いコンテナ栽培を支えるのが、㈱サンエイ興業が精密機械製造で培った生産管理のノウハウだ。年間を通じて生産量や温度、湿度、水やりを徹底管理し、常に肉厚で高品質なシイタケを提供している。
保冷コンテナを利用した菌床シイタケの栽培棟。
菌床栽培には、同社社長・坂本氏の学生時代の微生物研究の経験も活かされている。微生物を培養する際に欠かせない温度や湿度の管理を、コンテナ栽培にも応用。菌床の状態を分析しながら、常に最適な成育環境を実現している。
坂本氏によると、コンテナを置く場所さえあれば、あらゆる農家がシイタケ栽培を行うことが可能だという。農業のできない時期も、シイタケ栽培で新たな収益を得られる。その上、使い終わった廃菌床は農地の肥料に再利用でき効率的だ。数年後には菌床工場を立ち上げ、農家にコンテナごと提供する仕組みを作ることで地域活性化を目指す計画だ。さらに、循環型のコンテナ栽培システムに関心を持った海外からの視察も多く、それらの引き合いにも前向きだ。
同社は規格外品の活用で、食品ロスの改善にも意欲を見せている。直売所はスーパーと異なり大きいサイズにも需要が高いことに着目し、積極的に販売したところ廃棄量を3%まで削減することに成功。乾燥品に回していた小さいサイズも、煮物用にちょうど良いという消費者のニーズに応え生シイタケとして販売を始めたという。加工品にも力を入れ、ふりかけや辛し麹和えなどバラエティに富んだ商品開発にも取り組んでいる。こだわりの美味しいシイタケで、地域ブランドの成長を担っていく同社に今後も期待していきたい。
菌床の状態を見極め、常に最適な栽培環境を用意する。
生シイタケや加工品は、人の手で丁寧にパッキングされ、各地のスーパーや直売所へ一年を通して出荷される。
規格外品を活用し、ふりかけなどの加工品に展開。クセになる美味しさと評判だ。
形や厚みが均一に揃ったシイタケは贈答品として人気。
代表を兼任する㈱サンエイ興業で精密機器の組み立て・加工業を展開。学生時代の微生物研究の経験を生かし、菌床シイタケのコンテナ型保冷庫栽培に取り組む。
2016年2月 現在